微分方程式
 で、
特性根は
 で、
特性根は 
 (
 ( は虚数単位) である。
そこで定理 C.8 を機械的に適用すると、
一般解は
 は虚数単位) である。
そこで定理 C.8 を機械的に適用すると、
一般解は
 ,
,  は一体何であろうか?
 は一体何であろうか?
実は指数関数  は、複素変数に一般化され、
その一般化された指数関数に対しても
 は、複素変数に一般化され、
その一般化された指数関数に対しても
 
    
| 要約: 複素変数の指数関数 | 
| 指数関数は複素変数まで拡張できる。
その定義には色々な方法があるが、どれを採用しても結果は一致する。
ここでは  (  ,  は実数,  は虚数単位) に対して 
   | 
 ,
,  が実定数の場合、
 が実定数の場合、
 が虚根を持てば、
それは互いに複素共役である。ゆえに
 が虚根を持てば、
それは互いに複素共役である。ゆえに
 
    
|  |  | |
|  | 
 ,
, 
 とおくと、
 とおくと、
 ,
,  は任意定数であることから、
 は任意定数であることから、
 ,
,  も任意定数である21。
 も任意定数である21。
 ,
,  を実数の範囲のみで動かせば、
(C.21) は任意の実数値関数の解を表す。
 を実数の範囲のみで動かせば、
(C.21) は任意の実数値関数の解を表す。
補足    
  特性根が虚数である場合を定理の形にまとめておかなかったが、
そうしておくべきであった。
|   | 
この文書では (元々の対象者が大学1年生であることから)、 証明はなるべく初等的にする方針で説明しているが、 ここではまず線形空間の議論に慣れている人向けの証明をして、 それから初等的な(だがやや面倒な)証明を示すことにする。
 階線形同次微分方程式に対し、
 階線形同次微分方程式に対し、
 (
   ( ,
,  ,
,  は任意定数)
 は任意定数)
 ,
,  ,
, 
 が
微分方程式の解空間 (解全体の集合のなす線形空間)
の基底であることである。言い換えると
 が
微分方程式の解空間 (解全体の集合のなす線形空間)
の基底であることである。言い換えると
 
 ,
,  ,
,  が1次独立であることである。
 が1次独立であることである。