5.2 Lotka-Volterra方程式

複数の生物種の相互作用には、色々な場合があるが、 捕食者-被食者の関係にある2種の生物種について 12、 Lotka と Volterra は独立に次の方程式によるモデルを提案した。

\begin{subequations}% 2022-01-27 12:27の式群
\begin{align}&\dfrac{\D x}{\D t}=a x-b xy\\ &\dfrac{\D y}{\D t}=-cy+dxy. \end{align}\end{subequations}

(注: 捕食者-被食者モデル (Predator-prey model) には、 他にも色々ある。)


$ x(t)$, $ y(t)$は、それぞれ時刻$ t$における被食者の個体数、 捕食者の個体数を表す。 $ a$, $ b$, $ c$, $ d$ は正の定数である。

(5.1a), (5.1b) を Lotka-Volterra の方程式 (Lotka-Volterra equations) とよぶ。

$\displaystyle \bm{x}(t):=\begin{pmatrix}x(t)\\ y(t) \end{pmatrix}, \quad \bm{f}(\bm{x})=\bm{f}(x,y):=\begin{pmatrix}ax-bxy \\ -cy+dxy\end{pmatrix}$ (5.2)

とおくと、 (5.1a), (5.1b) は次のように表される。

$\displaystyle \frac{\D\bm{x}}{\D t}(t)=\bm{f}(\bm{x}(t)).$ (5.3)



桂田 祐史