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E.1.2 平衡点と線形化

$ f$ が行列とベクトルの積の形になっている $ f(x)=Ax$ の場合は、少し理 論的な話をしました(前回)。一般の力学系も、この講義で解説した方法によっ て計算機を用いて解くことは可能ですが、理論的なアプローチとしてはどうい うものが可能でしょうか?

一つの重要な方法は、平衡点をすべて見つけて、その回りの流れ を「線形化の手法」で解析する、というものです。

(ここで平衡点とは、方程式の右辺が 0 となるような点、すなわち $ f(a)
=0$ を見たす点 $ a$ のことです。直感的には、そこでは流れが止まっている 点のことです。$ a$ が平衡点である場合、 $ x(t)\equiv a$ (値が恒等的に $ a$ となる関数)は方程式 (1) の解になります。)

線形化という言葉を説明する前に、実例を見て下さい。




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Masashi Katsurada
平成18年4月28日