D..2 解の存在

常微分方程式の初期値問題の解の存在を保証するには、次の定理が便利である (証明は省略する。例えば高橋[1]の定理IV.A.4 や、 坂井 [39] の定理1.7、 あるいはコディントン・レヴィンソン [30] を見よ。)。

\begin{jtheorem}[$f$\ が連続ならば解は存在する, Peanoの定理]
$f(...
... u(t_0)=x_0
\end{displaymath}を満たすものが存在する。
\end{jtheorem}


\begin{jremark}
しばしば「この微分方程式は現実に起っている...
...証拠」であって、
数学的な証明にはならない。
\end{jremark}


\begin{yodan}
Peanoの定理を、Cauchy-Peano の定理、Perron の定理と...
...る (縮小写像の不動点定理を用いて証明できる)。
\end{yodan}


\begin{jtheorem}[Lipschitz条件を満たす場合の解の存在と一意性,
P...
...rt
\end{displaymath}の範囲で存在し、一意的である。
\end{jtheorem}

定まった名前がない、と言う印象がある。 高橋 [1] では、証明の方法を 「ピカールの逐次近似法」と呼んでいるが、 定理自身は「コーシーの定理」と呼んでいる。

証明はそのうちここに載せたいと考えているが、いつになるか分からないので、 高橋 [1] を推奨しておく。



桂田 祐史