正方形領域
における
の固有関数は
(
)
に対して、
とおく。
以下のことは容易に証明できる。
- (I)
-
は完全直交系である。
- (II)
-
の節線
は完全な対称性を持つ (二面体群
の任意の要素に関して
不変)
- (III)
-
,
と
は共に偶数か共に奇数とするとき、
の節線は完全な対称性を持つ。
それにもかかわらず
.
- (IV)
-
,
と
は一方が偶数で他方が奇数とするとき、
の節線は完全な対称性を持たない。
の回転について不変でなく、
の節線になる。
.
一方、板の固有値問題については、固有関数の族
で、以下の性質を持つものが存在する、
と Waller [22] には書いてあるように読める。
- (i)
-
は完全直交系である。
- (ii)
-
の節線
は完全な対称性を持つ
(二面体群
の任意の要素に関して不変)
- (iii)
-
,
と
は共に偶数か共に奇数とするとき、
の節線は完全な対称性を持つ。
.
- (iv)
-
,
と
は一方が偶数で他方が奇数とするとき、
の節線は完全な対称性を持たない。
の回転について不変でなく、
の節線になる。ゆえに対応する固有値は重根である。
.
このことを数学的に証明し、 (III) と(iii) の相違の原因を理解したい。
桂田 祐史
2017-04-29