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4.1 マルサスの法則 $ y'=a y$

$ a$ を定数として、

(4) $\displaystyle \frac{\D y}{\D x}=a y$

という微分方程式は後々分かるように基本中の基本と考えられる微分方程式で、 環境が良い場合の生物の増殖 (人口増加に関するマルサスの法則)、 放射性元素の崩壊、 単純化した状況下での物体の冷却など、色々な現象を記述する方程式である。 解き方はこれから学ぶであろうが、結果だけ述べておくと、

(5) $\displaystyle y=C e^{a x}.$

ここで $ C$ は「積分定数」のような定数である。 きちんというと、微分方程式 (7) の任意の解 $ y$ は適当な定数 $ C$ を用いて (5) の ように表され,逆に任意の定数 $ C$ に対して、 (5) で定めた $ y$ は (7) を満たす。 (5) を (7) の一般解、 (5) の中の $ C$ を任意定数と呼ぶ。

もちろん Mathematiaca で解くことが出来る。
DSolve[y'[x]==a y[x],y,x]
あるいは
DSolve[y'[x]==a y[x],y[x],x]
いずれの場合も (5) が確認できる。 $ \qedsymbol$


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桂田 祐史
2013-07-14