単振り子の運動は、鉛直線から測った振れの角度
について、
という単振動方程式で近似して議論する (これから近似的に周期運動であり、 周期が
近似をしないで (7) の解を得るのはちょっと難しい。
一応書くだけ書いておくと、
として、初期条件
(8) | ![]() |
こうしてとりあえずは、解を「既知の」関数を使って表すことが出来たが
(
を習ったばかりで、
なんて「既知」と言われても困るという人がいるかもしれないが…)、
いざ解の数値を求めたり、解を図示しようとすると、
コンピューターの助けでも借りないと、
や
の計算が出来ないことに気づく
(特に
の計算にはコンピューターがあっても結構手こずる)。
解の数値が知りたい場合や、解のグラフが描きたい場合、
(9) を使う方法は、
後述する数値解を使う方法と比べて、特に優れているとは言えないのである。
初期値問題の解を微分方程式の数値解法で求めるのは簡単である。 数値解法の詳細については、そのうち学ぶ機会があると思われるが、 ここでは Mathematica にやらせてみよう。 これまでと同様に
DSolve[] では解けない |
sol=DSolve[{x''[t]==-Sin[x[t]], x[0]==0, x'[0]==1.6},x,t] |
NDSolve[] で解ける |
sol=NDSolve[{x''[t] == -Sin[x[t]], x[0] == 0, x'[0] == 1.6}, x, {t, 0, 10}] |
g1=Plot[x[t] /. sol,{t,0,10}] g2=ParametricPlot[{x[t],x'[t]} /. sol,{t,0,10}] |
![]() |
![]() |