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5.1 イントロ

微分方程式について、重要な事実を二つ述べる。一つは

1. 大抵の微分方程式は (解が存在しても) 式変形で求めることが出来ない
ということである。

ここで解を求めると言っているのは、 「既に知っている関数を使って、解を表す式を求める」 という意味である。 ある意味では、それまでに知っている関数が足りない、 ということも出来る。 微分方程式の問題を考えることで、 新しい関数を定義することが出来ることになる。

実は歴史上多くの関数がそのようにして定義されることになった。 例えば Napier による対数関数の導入もそのようになされたと言えなくもない (普通はそのように説明されないが…興味のある人は質問して下さい)。

色々な現象をあらかじめ用意した関数を用いて表そうとすると、 多くの関数を導入する必要があるが、かなり面倒なことが多い。 しかし、実は次のことが言える。

2. 大抵の微分方程式は比較的簡単に数値解を求めること が出来る

その計算方法そのものもそのうちに学ぶことになり、 そこにも数理がある (桂田はそういう数学の専門家) が、 ここでは Mathematica を使って数値解を求めて見よう。


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桂田 祐史
2013-07-14