next up previous
Next: 2.1 自由落下 (free fall) Up: 微分方程式 少し背伸びして挑戦 Previous: 1 万有引力と Kepler の法則

2 微分方程式ことはじめ -- ものを投げる

重力が働く場合に、ものを投げた時にどのような運動が起こるか、 高等学校の物理学を習った人にはお馴染みである。

文部科学省は、高等学校の物理の説明に微積分を使わない方針を堅持しているが、 ここではそういう制限を忘れて、微積分を使って説明する。

すると、数学的には、要点は次の二つである。

  1. 鉛直下向きに $ x$ 軸を取って、 物体の時刻 $ t$ での位置を $ x(t)$ で表すとき, 加速度 $ x''(t)$ は重力加速度と呼ばれる定数になる。
  2. 数学的には、$ a$ を定数として、

    $\displaystyle f''(t)=a
$

    であれば、1回積分して

    $\displaystyle f'(t)=a t+C$   ($ C$ は積分定数)$\displaystyle .
$

    もう1回積分すると

    $\displaystyle f(t)=\frac{1}{2}a t^2+C t+D$   ($ D$ は積分定数)$\displaystyle .
$

    -- 要するに単に積分するだけで解けてしまう。



Subsections
next up previous
Next: 2.1 自由落下 (free fall) Up: 微分方程式 少し背伸びして挑戦 Previous: 1 万有引力と Kepler の法則
桂田 祐史
2013-07-14