ゼミのテキストである中村 [2] の第5章(最終章)は、 万有引力に従う惑星の運動は Kepler の法則に従う (特に軌道は円錐曲線である -- Kepler 自身の主張は軌道が楕円であるという ものであった) ことの証明が与えられている。 これは、 微分積分学と力学の確立をしたことで有名な Isaac Newton (1642-1727) の 高名な著書『自然哲学の数学的諸原理』 (Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica) の主結果の一つであり、 微分積分学と Newton 力学の輝かしい成果である。 円錐曲線に関するテキストの最後を飾るにふさわしい結果であると言えるだろう。
カリキュラム上は微分方程式を学ぶのは後のことなので、 少し背伸びをする感じがあるが、5章の解読にチャレンジする価値は高いと思う。
一方、微分方程式を数値計算で解いて、 軌道が円錐曲線になることを確認するのも有意義である1。 微分方程式の数値解法も学ぶのは後になるが、 Mathematica を用いれば計算することは難しくない。
試しに計算してみませんか?
この文書は、そのために参考になるようなことを色々書いてみた、というものです。