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2.2 放物運動 (projectile motion, parabolic motion of projectiles)
物を投げたときの運動を考える。
鉛直上向きに
軸を取り、
投げる方向の水平方向に
軸を取ると
(やや苦しい説明…)、
(1) |
 |
最初 (
) の位置を
,
投げる速さを
,
投げ上げる角度を (地面から測った角度で)
(
)とすると、
(2) |
 |
と
, 2つあって難しいようだけど、
と並べ直してみると、実は両者は独立で、
それぞれ上で説明した型の問題で、難しくなく解ける:
(3) |
 |
簡単のため
,
とすると
(後で、一般の場合の結果が欲しければ、
結果の
,
をそれぞれ
,
で置き換えればよい。)
の場合は、
,
.
とすると、
最初の式から
.
これを第2式に代入して
という軌跡の方程式が得られる。
簡単のため、
,
をそれぞれ
,
で表し、
平方完成の式変形をすると
ゆえに、軌跡は軸が
,
頂点が
, 下開きの放物線である。
最高の高さは
.
これは
のときに最大になる
(というのは、
として議論しているので実は乱暴である)。
となるのは、
(これは明らか) と
これが地面に落ちる場所を表している。
高校物理の暗記術としては、
最高点に到達する時刻は
から
,
その位置は
地面に落ちるには、最高点に到達するのに要する時間の2倍かかるとして、
その場所は
という求め方をする。軌跡が放物線であることは、
ある意味ズルして覚えておくわけだ。
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桂田 祐史
2013-07-14