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A.8 次数低下

Durand-Kerner 法のように代数方程式 $ p(x)=0$ の全根を同時に探索する方法 を採用した場合には必要ないが、例えば Newton 法のような方法で、一つの根の 近似根 $ \xi$ を求めた後、$ p(x)$$ (x-\xi)$ で割って、 $ 1$ 次低い代数方程式に還元することを次数低下 あるいは減次 (deflation) と呼ぶ。

次数低下をする際に、除法を「いつでも最高次の項から行う」のは危ない (一松 [13] の 21 を見よ)。

この点については、櫻井 [19] に詳しい。

$ n$ 次多項式 $ f(x)$$ x-\alpha$ で割った商を $ q(x)$, 剰余を $ r$ とおくと、

$\displaystyle f(x)=q(x)(x-\alpha)+r
$

であり、 $ f(\alpha)=r$ であるから、$ \alpha$$ f(x)$ の根のときは $ r=0$ となる。

また $ Q(x)$, $ R$

$\displaystyle f(x)=Q(x)(x-\alpha)+R x^n
$

を満たすように決めた場合にも $ f(\alpha)=0$ のときには $ R=0$ であり、従って $ q(x)=Q(x)$ であるが、数値計算で求める場合、 丸め誤差の観点からは二つのやり方に差がある。 前者を高次項からの減次、後者を低次項からの減次という。




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Masashi Katsurada
平成21年7月9日