典型的な単連結領域に Jordan 領域がある。
| Jordan曲線定理 | 
|---|
|  内の Jordan 閉曲線  に対して、  の “囲む” 領域  が定まり、  は有界かつ単連結で、
その境界は  の像に等しい。 | 
この定理で存在が保証される領域を、 の定める Jordan 領域と呼ぶ。
Jordan領域
 の定める Jordan 領域と呼ぶ。
Jordan領域  は単連結領域であるから、
Riemannの写像定理によって、
 は単連結領域であるから、
Riemannの写像定理によって、 の等角写像
 の等角写像  が存在するが、
以下に示すように、
 が存在するが、
以下に示すように、
 は、あるポテンシャル問題を解くことによって求めることが出来る。
 は、あるポテンシャル問題を解くことによって求めることが出来る。
このとき、
 が双正則写像で、
(5.1) を満たすとしよう。
 が双正則写像で、
(5.1) を満たすとしよう。
 の閉包から閉円盤への同相写像
 の閉包から閉円盤への同相写像
 に
拡張できる (Carathéodory の定理)。
以下
 に
拡張できる (Carathéodory の定理)。
以下 
 のことも
 のことも  と書くことにする。
 と書くことにする。
関数 
 は
は  で正則であり、
かつ 0 という値を取らない。
 で正則であり、
かつ 0 という値を取らない。
 が単連結であるから、
 が単連結であるから、
 の一価正則
な分枝が取れる。
その実部、虚部をそれぞれ
 の一価正則
な分枝が取れる。
その実部、虚部をそれぞれ  ,
,  とおく:
 とおく:
 
 
 のとき、
 のとき、
 , すなわち
, すなわち
 であるから、
 であるから、
(5.3), (B.13) は、
Laplace 方程式の Dirichlet 境界値問題である。
これを解いて  を求め、
を求め、 を
 を  の共役調和関数で、
 の共役調和関数で、
 を満たすものとすると、
 を満たすものとすると、 は次のように求まる。
 は次のように求まる。
![$\displaystyle \varphi(z)=(z-z_0)\exp\left[u(z)+i v(z)\right].
$](img216.png) 
桂田 祐史