5.3 単連結領域の場合の等角写像の正規化条件

$ \Omega$ $ \mathbb{C}$ の単連結領域で、 $ \mathbb{C}$ とは異なるものとする。 Riemann の写像定理により、$ \Omega$ の等角写像

$\displaystyle \varphi\colon\Omega\to D_1=D(0;1)
$

が存在する。この写像は一意的には定まらないが、次が成り立つ。


\begin{jproposition}
$\Omega$ を $\mathbb{C}$ とは異なる $\mathbb{C}$ ...
...on\Omega\to D_1$ は、
存在すれば一意的である。
\end{jproposition}

証明. $ \varphi_1$, $ \varphi_2$ がその条件を満たすとする。 $ \psi:=\varphi_2\circ\varphi_1^{-1}$ とおくと、 $ \psi\colon D_1\to D_1$ は双正則写像である。 そして、

$\displaystyle \psi(0)=\varphi_2\left(\varphi_1^{-1}(0)\right)
=\varphi_2(z_0)=0
$

であるから、

$\displaystyle (\exists\eps\in\mathbb{C}: \left\vert\eps\right\vert=1)
(\forall z\in D_1)
\quad
\psi(z)=\eps\frac{z-0}{1-\overline{0}z}=\eps z.
$

ところが、

$\displaystyle \eps=\psi'(0)=\varphi_2'(z_0)\frac{1}{\varphi_1'(z_0)}>0.
$

であるから、$ \eps=1$. ゆえに $ \psi(z)=z$. ゆえに $ \varphi_2=\varphi_1$. $ \qedsymbol$ $ \qedsymbol$



桂田 祐史