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,
という 2 つの独立変数についての関数
についての方
程式
(1.1) |
![$\displaystyle \frac{\partial^2u}{\partial t^2}=c^2\frac{\partial^2 u}{\partial x^2} \qquad\hbox{($x\in(a,b)$, $t>0$)}$](img21.png) |
は
次元波動方程式 (wave equation) と呼ばれます1.1(ここで
は与えられた正の定数です)。それは、この方程式が,一様な
弦の振動や,細い管の中の空気の振動などの、一次元的な振動・波動現象を表
わすものであると解釈出来るからです。弦の振動の場合は
は時刻
における、弦上の点
の釣り合いの位置からの変位を表わすものと考
えます。
実は定数
は波の伝播の速さになりますが、以下では時刻の単位を適当
に取り替える(数学的には
を新たに
とする変数変換を行う)こと
によって
であるとして扱います1.2。同時に
空間方向についても同様の変数変換を施すことによって
,
と仮定
することも出来ます。
この方程式は、時刻
での各部分の変位と「速度」を指定することに
相当する初期条件
(1.2) |
![$\displaystyle u(x,0)=f(x) \qquad \hbox{($0\le x\le 1$)}$](img29.png) |
(1.3) |
![$\displaystyle \frac{\partial u}{\partial t}(x,0)=g(x) \qquad \hbox{($0\le x\le 1$)}$](img30.png) |
と、各時刻での弦の両端の状態を指定する境界条件を課すことにより、解
が決定される問題となります。
境界条件としては、
両端が固定されていて (管の中の空気の振動の場合では「端が閉じられていて」)
変位が常に 0 であるという
(1.4) |
![$\displaystyle u(0,t)=u(1,t)=0 \qquad \hbox{($t> 0$)},$](img32.png) |
あるいは、両端で自由に動ける (管の中の空気の振動の場合では「端が開放さ
れている」) という
(1.5) |
![$\displaystyle \frac{\partial u}{\partial x}(0,t) =\frac{\partial u}{\partial x}(1,t)=0 \qquad \hbox{($t> 0$)}$](img33.png) |
を考えることにしましょう。
熱伝導方程式の場合と同様に、
(2.3.1) を Dirichlet 境界条件、
(2.25) を Neumann 境界条件と呼びます。
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Masashi Katsurada
平成14年11月29日