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を
なる定数として
について適用してみる。この解は
であり、
であるが、数値解法では
ということも起こりうる。
- 1).
- 中点則. これはいわゆる中心差分商
を用いて作った公式
のことを指す。これは任意の に対して
を満たす。
- 2).
- R-K 型公式. 公式の段数を , 次数を とすると、
のように書ける。
ここで は
なる の有理式である(特に公式が explicit の場合には は
の多項式になる)。例えば Euler 法の場合 , 古典的 Runge-Kutta
法の場合
.
この に対して
を絶対安定領域といい、
がなりたつ。絶対安定領域が左半平面
を含むような
公式を A-安定 (A-stable) という。A-安定な公式では、
なるとき、任意の に対して数値解が に収
束する。次に示すのは Runge-Kutta 法の絶対安定領域である5.5。
なお、後述の硬い方程式の項を参照せよ。
- 3).
- LM 法. 公式
に対して特性方程式を
で定義し、その根を (
) とする。
この場合
とおくと
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Masashi Katsurada
平成17年6月2日