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4.5.1.0.2 別証明

$A$ の二つの QR 分解

\begin{displaymath}
A=Q_1 R_1, \quad A=Q_2 R_2
\end{displaymath}

があれば、 $Q_1 R_1=Q_2 R_2$ から
(4.8) \begin{displaymath}
Q_2^\ast Q_1=R_2 R_1^{-1}.
\end{displaymath}

この等式の左辺は unitary 行列である。実際

\begin{displaymath}
(Q_2^\ast Q_1)
(Q_2^\ast Q_1)^\ast
=Q_2^\ast Q_1 Q_1^\ast Q_2^{\ast\ast}=Q_2^\ast Q_2=I.
\end{displaymath}

また (4.8) の右辺は上三角行列で、 対角成分はすべて正である。

unitary かつ上三角かつ対角成分がすべて正という行列は単位行列に限られる ことは容易に証明できる。ゆえに

\begin{displaymath}
Q_2^\ast Q_1=R_2 R_1^{-1}=I.
\end{displaymath}

これから

\begin{displaymath}
Q_1=Q_2, \quad R_1=R_2. \qed
\end{displaymath}


\begin{jremark}[QR 分解を利用した連立1次方程式の解法]\upshape
$A=QR$\ という QR...
...ーだけは匹敵する計算法である。
(決して有利な方法ではないが。)
\qed
\end{jremark}


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Masashi Katsurada
平成17年6月2日