F..1 取り扱う方程式

$ I$ $ \mathbb{R}$ の区間、 $ A\colon I\to \mathbb{R}^{n\times n}$, $ \bm{f}\colon I\to\mathbb{R}^n$は連続とするとき、 1階線形微分方程式

$\displaystyle \frac{\D}{\D t}\bm{x}(t)=A(t)\bm{x(t)}+\bm{f(t)}$   ($ t\in I$) (F.1)

を考える。

任意の $ t_0\in I$, $ \bm{\xi}=(a_1,\cdots,a_n)^\top\in\mathbb{R}^n$ に対して、 (F.1) と

$\displaystyle \bm{x}(t_0)=\bm{\xi}$ (F.2)

を満たす $ \bm{x}=\bm{x}(t)$ を求めよ、という問題を初期値問題という。 $ \bm{a}$ を初期値、(F.2) を初期条件と呼ぶ。



桂田 祐史