この文書では、微分方程式として
これを自励系微分方程式 (autonomous differential equation, autonomous system, 自律系とも訳される) という。 力学系 (dynamical system) と呼ばれることも多い。
一つ注意が必要である。 力学系という言葉は、微分方程式でない場合にも使われる (広い意味を持っている、ということである)。 ネットで検索したりすると混乱するかもしれない。
上で「特別な場合」と書いたが、 応用上出て来る微分方程式で力学系であるものは非常に多い。 つまり「完全に一般ではなく、特別ではあるが、 応用上は十分一般性が高い」。 実際、この文書に現れる微分方程式で力学系でないものは、 強制振動の方程式 (C.22) くらいである。 従って、力学系に焦点を当てた議論は学ぶ価値がある。