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解法 (3) の、
における局所離散化誤差 (local truncation error) を
で、また大域的離散化誤差 (global
discretization error, global truncation error) を
で定義する。
これを用いて公式の次数 (order, 位数とも呼ぶ) を
次のように定義する。
あらく言って
次の公式とは、
Taylor 展開して考えたとき、
次の項まで一致するものであって、
次のような性質を持つ:
- (i)
- (どういうわけか運良く) 第
ステップまで誤差なく計算出来たとすると
- (ii)
- 実際は誤差が累積するので
この左辺を全離散化誤差 (total discretization
error) と呼ぶ。
| 収束のための条件 |
以下の三条件が成り立つならば、
とするとき、近似解が真の解に収束することが証明できる。
- (i)
- 公式の次数が少なくとも
以上
(適合条件 (consistency) を満たす)。
- (ii)
が
について Lipschitz 条件を満たす。
- (iii)
- 初期値
が適切に用意される。
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桂田 祐史
2015-05-30