(Napier については後で詳しく論じるが、 ここでは駆け足で説明する。)
John Napier (1550-1617, Scotland の Edinburgh に生まれ、
Edinburgh にて没する) は 1614 年に刊行した
“Mirfici Logarithmorum Canonis Descriptio”
([10]) で対数表を発表し、
対数が天文計算に役立つことを示した。
この数表には、
から
までの
(
分=
度) 刻みの
角
に対して
,
,
(ただし
) の値 (
桁精度) の対数を
桁の
精度で計算して載せてある。
後で詳述するように、
ある意味では実質的に
を底とする対数であった。
“logarithm” という語は Napier の発案である。
カッツ p.469 から引用 |
対数の概念はおそらく、
乗法を加法や減法に変換する三角法の公式の利用にその起源を持つ。
... (中略) ...
このことを成し遂げようと、16世紀の天文学者たちは、
しばしば
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多くの文献で、 Napier は 1594 年に対数の概念を発見したということが書いてある。 ボイヤー [5] では次の二つのことが指摘されている。
|
Napier の没後、1619年 Robert Napier によって、 遺稿『すばらしい対数表の作成方法』 “Mirifici Logarithorum Canonis Constructio” ([11]) が出版された。 ここでは小数が用いられていて、 小数点 “.” の使用を提案しているとか。
桂田 祐史