2 MacTeX 2018 (工事中)

TEX 自体の解説は TEX 入門」 を見よ。


参考になるサイト (情報量がすごい…)


ここ何年か、6月上旬頃に新しいディストリビューションがリリースされていた。 そういう取り決めがあるのかどうかは知らないが、 2018年もきっとそうだろうと思っていたところ、 4月29日、 The MacTeX-2018 Distribution から、新しいファイル mactex-20180417.pkg が入手出来た (ファイルのサイズは 3.42 GB である)。

(4月28日、ダウンロード出来るように書いてあったが、 実際にはサイズが0バイトのファイルしか置いてなかった。 何かの間違いかと思ったが、4月29日になって、ダウンロードに成功した。)

対応する macOS は 10.10 以降である。

MacTeX 2017 がインストールされている Mac で、 mactex-20180417.pkg を実行したところ、 TeXShop で何の問題もなく (MacTeX 2018 を用いた) 組版が出来た。 (以前の設定が有効で、上書きインストールで済んだ、ということ。)


以下は、正攻法の解説である。

mactex-20180417.pkg を実行した後、 リポジトリを設定する (しなくても通るけれど)。
tlmgr get-mirror
sudo tlmgr option repository ミラーサイトのURL
あるいは
sudo tlmgr option repository http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet
リポジトリを表示させて確認するには
sudo tlmgr repository

最新の状態に更新する。
sudo tlmgr update --self --all
59個更新された (2018/5/2 3:15 JST)。
212個更新された (2018/5/15 23:57:42)。
236個更新された (2018/5/25 22:07:00)。
299個更新された (2018/6/22 22:07:00)。
371個更新された (2018/8/10 09:54:33)。
492個更新された (2018/10/13 23:04:30)。
645個更新された (2018/12/22 14:58:30)。


(tlmgr paper a4 として、デフォルトの用紙サイズを変更しなさい、 という説明を目にするけれど、 tlmgr paper として現在の設定を見たところ、 a4 になっていた。ずっと以前にそう設定したのを忘れている??)


ヒラギノフォント関係の取り扱いが従来とは変わった。

sudo tlmgr repository add http://contrib.texlive.info/current tlcontrib
sudo tlmgr pinning add tlcontrib '*'
sudo tlmgr install japanese-otf-nonfree japanese-otf-uptex-nonfree ptex-fontmaps-macos cjk-gs-integrate-macos
sudo cjk-gs-integrate --link-texmf --cleanup --force
sudo cjk-gs-integrate-macos --link-texmf --force
sudo mktexlsr

(sudo tlmgr pinning add tlcontrib '*' とすると、 /usr/local/texlive/texmf-local/tlpkg/pinning.txt に書き込まれる。)


途中で cjkgs-morisawa-extra.dat がないとか警告されるな (目をつむって先に進む)。

(2018/8/18 書きかけとか書いてあるけど、 https://gist.github.com/aminophen/ae8b88890df68e30e15c94bbf7f56903cjkgs-morisawa-extra.dat という名前のファイルがある。 それを /usr/local/texlive/2018/texmf-dist/fonts/misc/cjk-gs-integrate/ にコピーして sudo mktexlsr してから、 再度 cjk-gs-integrate を実行すると警告なしに通るけれど、 それで良いのかは分からない。)


“The packages are signed with my GnuPG RSA key: むにゃむにゃ. tlmgr will automatically verify authenticity if you add my key:” そうするには
curl -fsSL https://www.preining.info/rsa.asc | sudo tlmgr key add -
だそうです。 (この Mac は、MacPorts で sudo port install gnupg2 としてある。)


フォントの埋め込みの設定が面倒である。 相変わらず「この後は macOS のバージョンごとに異なる」 ということらしい。 前準備として
cd /usr/local/texlive/2018/texmf-dist/scripts/cjk-gs-integrate
sudo perl cjk-gs-integrate.pl --link-texmf --force
sudo mktexlsr
ここから先はバージョンごとに場合分け。

(注意: /opt/local/share/fonts/otf/Hiragino/ に古い ヒラギノ・フォントを持って来ておいて、 9 に書いたように /usr/local/texlive/texmf-local/fonts/opentype/public/hiragino にリンクを貼っておけば、 以下の “macOS 10.10 (Yosemite) 以前” と同じことが出来る。)

macOS 10.10 (Yosemite) 以前
sudo kanji-config-updmap-sys --jis2004 hiragino-pron
(hiragino-pron-pron 抜きで、 単に hiragino でも良い。以下も同様。)
macOS 10.11, 10.12
sudo kanji-config-updmap-sys --jis2004 hiragino-elcapitan-pron
macOS 10.13
sudo kanji-config-updmap-sys --jis2004 hiragino-highsierra-pron

以上で、ひとまずは終了。


以下は、個人的な事情で pxdvi をインストールする話。

Japanese TeX Development Community Japanese TeX Development Community

 wget https://texlive.texjp.org/tltexjp-key.asc
 sudo tlmgr key add tltexjp-key.asc
 sudo tlmgr repository add http://texlive.texjp.org/current/tltexjp tltexjp
ここまではスイスイ行った (https と書いてあったけれど…)。
sudo tlmgr install pxdvi hiraprop
ここでエラーになる。もう少し待て、ということかな?? 戻しておくか。
sudo tlmgr repository remove http://texlive.texjp.org/current/tltexjp tltexjp

とりえあず pxdvi     texlive 2018 対応を待っていられないので、2017 のファイルをコピーして 使えないか?と考えた。 texlive 2017 の pxdvi を使っている Mac で locate pxdvi とすると
/usr/local/texlive/2017/bin/x86_64-darwin/pxdvi
/usr/local/texlive/2017/bin/x86_64-darwin/pxdvi-xaw
/usr/local/texlive/2017/texmf-dist/doc/man/man1/pxdvi.1
/usr/local/texlive/2017/texmf-dist/fonts/map/pxdvi
/usr/local/texlive/2017/texmf-dist/fonts/map/pxdvi/xdvi-ptex.map
/usr/local/texlive/2017/texmf-dist/xdvi/pxdvi.cfg
/usr/local/texlive/2017/tlpkg/tlpobj/pxdvi.tlpobj
/usr/local/texlive/2017/tlpkg/tlpobj/pxdvi.x86_64-darwin.tlpobj
というファイルが見つかった。これらを一つのディレクトリィにコピーした。
bin/x86_64-darwin/pxdvi
bin/x86_64-darwin/pxdvi-xaw
texmf-dist/doc/man/man1/pxdvi.1
texmf-dist/fonts/map/pxdvi
texmf-dist/fonts/map/pxdvi/xdvi-ptex.map
texmf-dist/xdvi/pxdvi.cfg
tlpkg/tlpobj/pxdvi.tlpobj
tlpkg/tlpobj/pxdvi.x86_64-darwin.tlpobj
(こうしてみると分かるのだけど、 tlpobj 以外のところにあるファイルのタイムスタンプは 2013 年だ。 tlpobj の下にあるファイルのタイムスタンプは 2017 年だけど、 その内容は 2016 年のものと同じだ。 要するにコピーしているわけだな。 2018年版が用意されても、中身は同じなんだろう。)

これらを一つのファイルにまとめる。
tar cfz ${SOMEWHERE}/pxdvi-2017.tar.gz .
texlive 2018 をインストールした Mac にコピーして、 ちょっとおまじない。
sudo tar xzf pxdvi-2017.tar.gz -C /usr/local/texlive/2018
cd /usr/local/texlive/2018
ln -s texmf-dist texmf
sudo mktexlsr

cd texmf-dist/xdvi
sudo cp XDvi XDvi.org
sudo gsed 's/\(^\*font:\)\(.*\)helvetica\(.*\)/\1\2\*\3-\*/' -i XDvi
sudo gsed 's/\(^\*statusline\.font:\)\(.*\)helvetica\(.*\)/\1\2\*\3-\*/' -i XDvi
これで pxdvi を起動したら、どういう警告が出るかと思ったら、 そのまま動いた (動く可能性はあるとは思ったが、ちょっとうれしい意外)。 しばらくはこれで行くことにする。

(2018/5/3) /usr/local/texlive/2018/texmf-config/dvipdfmx/dvipdfmx.cfg を書き換える必要がある??
$ diff /usr/local/texlive/2018/texmf-config/dvipdfmx/dvipdfmx.{cfg.org,cfg}
218c218
< %f  cid-x.map
---
> f  cid-x.map
$

この情報は、 https://xchop.blogspot.jp/2017/02/texlivew-texshopdvipdfmx.htmlから入手した。


TEX でフォントの埋め込みが出来てない? pdffonts を使って、pdf ファイルの中をチェックしていたら、 Helvectica とか Courier が埋め込まれていないことに気づいた。 調べて見たらこれは良くある話らしい。 これは ghostscript の設定を直す必要があるとか。 /opt/local/share/ghostscript/9.23/Resource/Init/gs_pdfwr.ps を次のように直したら、埋め込まれるようになった。
34,35c34,36
<   /Courier /Courier-Bold /Courier-Oblique /Courier-BoldOblique
<   /Helvetica /Helvetica-Bold /Helvetica-Oblique /Helvetica-BoldOblique
---
> % mk 2018/8/23
> %  /Courier /Courier-Bold /Courier-Oblique /Courier-BoldOblique
> %  /Helvetica /Helvetica-Bold /Helvetica-Oblique /Helvetica-BoldOblique

桂田 祐史
2020-04-27