次正則行列 が と LU 分解されているとき、 連立1次方程式
は少ない計算量で解くことが出来る。 以下、このことを説明する。
は
という二つの問題に分解される。
まず は
ということであり、これは上から順に
これを計算するには、 回の乗除算で十分である 3。
同様に は
ということである。やはり が正則という仮定から、 ( ) が導かれることに注意すると、 この連立方程式は、下から順に
これも計算するには、 回の乗除算で十分である。
まとめると、 回の乗除算で連立1次方程式が解 けることになる4。 これは連立1次方程式を「普通に」解く場合に、 に比例する回数の乗除算が必要なことと比較して、 ( が大きな場合は) かなり少ない回数となる。