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上のお説教を書いた一つの理由は、
この問題を無視する人が非常に多かったからである
(一人ずつ呼び出して問い詰めたいくらいである)。
話を理解するための第一歩は、
使われている言葉をもれなく正確に知って理解することである。
数学の場合に具体的に言うと、
使われる用語の定義や使われる定理を「覚える」ことから始まる。
この講義(の前半)で頻出した用語は、
「有界」、「Jordan可測」、「積分可能」というあたりであろうか。
こういう用語は定義が書けなければならないし、
例もあげられないといけないし、
実際にそれを元にした議論ができないといけない。
今年度は定義を書く練習が出来なかったので、
例くらいは言わせてみよう、ということである。
普通に思いつくような大抵の平面図形は Jordan 可測 (面積を持つ) である。
だから、(2) の例として、三角形とか、円盤とか、ハート形とか、
何でもよい。理由を書くためには、数学的に図形の定義を述べる必要があるので、
「ハート形」では難しいかも知れない
(でもそういう例をあげるだけでも点はあげるよ)。
集合 が Jordan 可測でないためには、無限集合であって、
に属する点と属さない点が「入り組んでいる」必要がある。
一番簡単なのは、有理数、無理数を使うことであろう。
例えば時間10分の口頭試問で試験をすることになったら、
この 1. と、次の 2. の (1) を尋ねることにすると思う。
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Masashi Katsurada
平成20年2月12日