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A.5.3.0.1 符号の変化数の計算に関する注意

$ p_N(a)\ne 0$ なる $ a$ に対して

$\displaystyle N(a)\Def$$\displaystyle \mbox{\lq\lq $\{p_0(a), p_1(a), \cdots, p_N(a)\}$'' の
\textbf{符号の変化数}}$

とおく (逆順であっても符号の変化数は同じになる)。例えば

$\displaystyle \begin{array}{c\vert c\vert c\vert c\vert c\vert c\vert c\vert c\...
...a)&p_7(a)&
p_8(a)&p_9(a)&p_{10}(a) \\
\hline
+&-&-&-&0&+&+&+&+&-&-
\end{array}$

では $ N(a)=3$.

この符号の変化数は (特別な注意をせずに) 数値的に安定して計算できる。つ まり絶対値が非常に小さくて、符号の判別がつきにくい場合も、「符号の変化数」 そのものは疑いがなく計算できる。例えば

$ p_{k-1}(a)$ $ p_{k}(a)$ $ p_{k+1}(a)$
$ +$ 絶対値小 $ -$
    または     
$ p_{k-1}(a)$ $ p_{k}(a)$ $ p_{k+1}(a)$
$ -$ 絶対値小 $ +$
において $ p_{k}(a)$ が正であっても負であっても 0 であっても符号の変化 数の計算にとっては影響がない。注意すべきは Strum 列の条件 (iv) から
$ p_{k-1}(a)$ $ p_{k}(a)$ $ p_{k+1}(a)$
$ +$ 絶対値小 $ +$
    または     
$ p_{k-1}(a)$ $ p_{k}(a)$ $ p_{k+1}(a)$
$ -$ 絶対値小 $ -$
のような場合 (もしこうなったら符号の変化数の計算がむつかしい) が起こり得 ないことである。


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Masashi Katsurada
平成21年7月9日