 が (P) を満たすとする。
任意の
 が (P) を満たすとする。
任意の  を (2.5) にかけて、
 を (2.5) にかけて、![$ [0,1]$](img65.gif) で積分し、
部分積分すると、
 で積分し、
部分積分すると、
![$\displaystyle -\left[u'(x)v(x)\right]_0^1+\int_0^1 u'(x)v'(x)\;\Dx=
\int_0^1 f(x)v(x)\;\Dx.
$](img66.gif) 
 の定義から
 の定義から  ,
また (2.3) が成り立つので、
,
また (2.3) が成り立つので、
![$\displaystyle \left[u'(x)v(x)\right]_{0}^1=u'(1)v(1)-u'(0)v(0)=\beta v(1).
$](img67.gif) 
ゆえに
 
すなわち
 は問題 (W) の解である。
 は問題 (W) の解である。  
 
次に変分問題3(variational problem) にしたものを述べる。
| 問題 (V) | 
|  に属する  で  を最小にするもの、すなわち 
 ![$\displaystyle J[u]=\inf_{w\in X_{g_1}} J[w]$](img71.gif) (  は結局は  と書いても良い) を満たすものを求めよ。ただし 
 ![$\displaystyle J[u]:=\frac{1}{2}\int_0^1 \left\vert u'(x)\right\vert^2\Dx-
\int_0^1 f(x)v(x)\;\Dx-\beta v(1).
$](img74.gif)  
 | 
 が汎関数であることに注意しよう。
 が汎関数であることに注意しよう。
(W) と (V) は同値な問題であり、 常に一意的な解を持つことが比較的容易に分かる。
 
逆に  がある程度滑らかであれば、
(W), (V) の解は (P) の解であることが示される。
 がある程度滑らかであれば、
(W), (V) の解は (P) の解であることが示される。
問題 (V) の解 (それは (W) の解でもある) が 級であることを認めると、
(P), (W), (V) は互いに同値な問題ということになる。
(W)
級であることを認めると、
(P), (W), (V) は互いに同値な問題ということになる。
(W)  (P) は、Dirichlet 原理の一般化である
(Laplace 方程式のDirichlet境界値問題の場合、
この
 (P) は、Dirichlet 原理の一般化である
(Laplace 方程式のDirichlet境界値問題の場合、
この  は Dirichlet 積分 (の
 は Dirichlet 積分 (の 倍) に他ならない。)。
倍) に他ならない。)。
そこで問題 (P) を解く代わりに、(W) あるいは (V) を解くことを目指す。
通常、変分法は、変分問題を解くために、それと同値な微分方程式の問題を導き、 そちらを解くことで変分問題の解を得るのが普通であるが、 ここでは逆に微分方程式の問題を解くために、それを変分問題に書き換え、 それを直接解く、という手順の議論をしている。 これは、変分法の直接法と呼ばれるものになっている。
桂田 祐史