4.3 有限要素法, FreeFem++

有限要素法 (finite element method) は、 弱解の方法を原理とする数値計算法である。 それはかなりの部分を自動化出来るため、 専用のソフトウェアが開発されている。

その1つである、 FreeFem++ は、 パリ第6大学 J. L. Lions 研究所の Frédéric Hecht, Oliver Pironneau, A. Le Hyaric, 広島国際学院大学の大塚厚二氏らが開発した、 2次元, 3次元問題を有限要素法で解くための、 一種の PSE (problem solving environment) である。 ソースコード、マニュアル (約400ページ, 幸い英文)、 主なプラットホーム (Windows, Mac, Linux) 向けの 実行形式パッケージが公開されている。


FreeFem++ については、大塚・高石 [3] という解説書も出ているが、 簡単なことは、 「FreeFEM++ の紹介」 を読めば分かるであろう。


インストールは次の手順で行う。 授業でやって見せるので、なるべくその時に一緒にやってみて、 分からなかったら質問して下さい。

  1. 自分が使っている Mac OS X (macOS) のバージョンを確認する (「このMacについて」を見るとよい)。
  2. 「応用複素関数」のWWWサイト (または FreeFem++) 上記の WWW サイトから、 自分の OS のバージョンに合ったインストール用の .pkg ファイル (FreeFem++-3.53-1-MacOS_10.11.pkg のような名前) を入手する。
  3. 入手した .pkg ファイルを実行する (Control+クリックする必要があるかも)。
    もしも検証に時間がかかるならば、 /System/Library/CoreServices にある ``インストーラ'' を起動し、 そこから .pkg ファイルを指定する。
  4. /usr/local/ff++ の下にある bin という名前のディレク トリィを探し、PATH にそれを設定する。 FreeFem++-3.53-1-MacOS_10.11.pkg の場合は、 /usr/local/ff++/openmpi-2.1/3.53/bin というディレクトリィなので、 ~/.profile (または ~/.bash_profile) の下の方に
    export PATH=$PATH:/usr/local/ff++/openmpi-2.1/3.53/bin:/usr/local/ff++/openmpi-2.1/bin
    
    (従来の $PATH: で区切って追加する。)
    という行を書き込む。ターミナルを起動し直すか、 source .profile のようにして設定を読み直す。

/usr/local/ff++/share/freefem++/freefem++doc.pdf という マニュアルがある。

桂田 祐史
2017-08-11