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1.2 予備的な知識

現在の(ほとんど)すべての電子計算機の内部では、データは 0 または 1 の値を取りうる数(ビットbit と呼ぶ)の列として表される(要 するにデジタルということ)。これが「計算機内部では数は 2 進法だ」と言 われる由縁である。

数を 2 進表示すると、桁数が多くなって人間には読みにくいので、4 桁ず つまとめて16 進法にすることが行われている。表記に使う文字は 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, A, B, C, D, E, F の 16 文字である。(一 部のシステムでは 3 桁ずつまとめた8 進法も使われる。)

8 ビットをバイト(byte)と呼ぶことが多い(過去には 8 ビッ トでない 1 バイトが存在したが)。

実際の計算機では適当な個数のビットをまとめて処理することが多い。いわ ば 2 進法のそろ算ばん盤が並んでいるようになっている。 例えばパソコンや多くのワークステーションでは主記憶装置はバイト単位に番 地をつけられて、読み書きの最少単位はバイトである。また CPU (central processing unit, 中央演算装置)にはレジスター置 数器)と呼ばれる演算用の算盤があるが、この桁数をそのマシンのビット数 ということがある(ビット数は現在では 8,16,32,64 のような 2 のべきであ ることが多い)。例えば SPARCstation は 32 ビット・マシンである。このよ うに CPU のレジスターに収められるサイズのデータはその計算機に取って最 も基本的なデータの取り扱い量であるとみなすことが出来る。そのため、その 量のことをその計算機のワード (word)と呼ぶこともある。例え ば、SPARCstation では 1 word = 32 bits である。


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Masashi Katsurada
平成17年6月2日