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4.1.1.0.1 一般化固有値問題

行列 $A$, $B$ が与えられた時、方程式

\begin{displaymath}
A x = \lambda B x, \quad x\ne 0
\end{displaymath}

を満たすスカラー $\lambda$, ベクトル $x$ を求める問題を一般化固有値問 題という。これは $2$ 次形式の固有値問題などに関係して現れる。$B=I$ (単位行列) の場合は通常の固有値問題になる。 応用上は $B$ は多くの場合、正定値対称行列になる。 $B$ が正則である場合、上の方程式に $B^{-1}$ をかけて $A'=B^{-1}A$ とおくと

\begin{displaymath}
A' x = \lambda x, \quad x \ne 0
\end{displaymath}

となって、形式的には通常の固有値問題に帰着するが、このやり方は大抵の場 合、得策ではない ($A$, $B$ が対称であっても $A'$ が対称であるとは限らな くなるなどの理由がある)。


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Masashi Katsurada
平成17年6月2日