A.4 Bairstow Hitchcock の方法

$ n$ 次代数方程式

$\displaystyle p_n(x)=a_0 x^n+a_1 x^{n-1}+\cdots+a_n,\quad a_0\ne 0,\quad n\ge 2
$

が与えられたとき、$ 2$ 次の因数 $ x^2-u x-v$ を求めることを考える。

$\displaystyle p_n(x)=(x^2-u x-v)(b_0 x^{n-2}+b_1 x^{n-3}+\cdots+b_{n-2})+b_{n-1}(x-u)+b_n
$

とおいて、係数を比較すると

(A.4) $\displaystyle \left\{ \begin{array}{ll} b_0=a_0 &  b_1=a_1+u b_0 &  b_k=a_k+u b_{k-1}+v b_{k-2} & \mbox{($k=2,3,\cdots,n$)} \end{array} \right.$

が得られる。$ b_k$$ (u,v)$ の関数と考えられるが、我々が 求めたいものは $ b_{n-1}=b_n=0$ となるような $ (u,v)$ である。 そこで $ u$, $ v$ に関する連立1次方程式

$\displaystyle b_{n-1}(u,v)=0,\quad
b_{n}(u,v)=0
$

であると考えることができる。これを Newton 法により解くのが ベアストウ・ヒッチコックの方法である。詳しい計算手順は省略する。 例えば森 [21] に載っている。



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桂田 祐史