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を
次の実対称行列で、
に対して、
「都合よく」
が成り立つと仮定する。前節の定理から、
をみたす実直交行列
が存在する。
これから
という条件が導かれる。
また
(6) |
![$\displaystyle \Vector{u}_1=\pm\dfrac{1}{\Vert x\Vert}x$](img311.png) |
である。
実は
,
,
は
この条件 (5), (6) だけで定めることができる。
最初の式と
との内積を取ると
とおくと、
であるから、
ゆえに
![$\displaystyle \beta_1=\pm\Vert\Vector{v}_2\Vert,\quad
\Vector{u}_2:=\frac{1}{\beta_1}\Vector{v}_2=\pm\frac{1}{\Vert\Vector{v}_2\Vert}
\Vector{v}_2$](img318.png)
(複号同順)
(5) の第2式と
との内積を取ると、
とおくと、
であるから、
ゆえに
![$\displaystyle \beta_2=\pm\Vert\Vector{v}_3\Vert,\quad
\Vector{u}_3:=\frac{1}{\beta_2}\Vector{v}_3=\pm\frac{1}{\Vert\Vector{v}_3\Vert}
\Vector{v}_3$](img323.png)
(複号同順)
以下同様にして...
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桂田 祐史
2015-12-22