1 遠山啓「数学入門」[29], [30]

これは筆者が高校生のときの愛読書であった。 そのときは生意気にも高校数学に毛が生えた程度の本だと考えていたのだが、 社会に学生を送り出す立場になってみると、 果たしてうちの学科の卒業生のどれだけがこれだけきちんと数学を 身に付けているのか、心配になってくる。おっと、これは脱線。

まじめにきちんと書かれた本であるが、何よりも面白い。 今も昔も数学好きの生徒にイチオシで勧められる。

数学の歴史を語ることが目的の本ではないが、 必要に応じて紹介されていて、それが非常に楽しかった覚えがある。

実はつい昨日、 ゼミでアリフワリズミの話が出て来て、 この本から吸収した知識を伝えることが出来たのだった。 これについて (公式の意味とかアリフワリズミの頃から数学はどう進んだのかとか) は別の機会にまとめたいと考えているが、 とりあえず学生にこの本を紹介した次第。

(2004/7/28)

桂田 祐史
2019-03-01