有限要素法

個人的には、有限要素法 (finite element method, FEM) は、 たとえそれを使うことがなくても、 解析系の院生の訓練としてふさわしいものであるという考えを持っている。 いわゆる弱解の方法を使っていること、 また解法全体が非常に組織的に組み上げられていて、 ある種の数学的美しさがある。

定番本である菊地先生の [44] を読破した後は、 色々な問題に無理なくチャレンジできる。 お約束の、Poisson 方程式の境界値問題 (川野 [79])、 Laplace 作用素の固有値問題 (高藤 [79], 鈴木 [71])、 熱方程式の初期値境界値問題 (川崎 [79], 石川 [79]) などは、 とりあえず片付けたが、 その後、FreeFEM++ を知り、 今後はそれを用いてもっと複雑なことをするか、 精度保証付き数値計算をしてみたいと考えている。

桂田 祐史
2017-04-29