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テキストの $ \sqrt{2}$ の値の計算は、 コンピューターを用いる数値実験の手頃な問題だと思います。


Euler による $ e$ の有名な表示

$\displaystyle \lim_{n\to\infty}\left(1+\frac{1}{n}\right)^n=e
$

の厳密な証明も学ぶ価値があると思います。 この公式は案外大学の学部段階の数学では使わないのですが、 関数解析の分野で思いもかけなかった拡張があって、 重要なものだと思います。


それから一般2項定理の正確な定式化と証明、 応用をまとめることにしても良いレポートが書けそうです。

$\displaystyle \left(\arcsin x\right)'=\frac{1}{\sqrt{1-x^2}}
=\left(1+(-x^2)\right)^{-1/2}
$

の右辺を一般2項定理を用いて展開してから 項別積分すると $ \arcsin$ の級数展開が得られますが、 これを用いて $ \pi$ を計算した古人も多く (和算家もいる)、 彼らの結果のトレースも面白い話だと思います。


そうそう、ゼミ中に60進法の計算をしましたが、 そのプログラミングや、 10進数と60進数の相互変換するプログラムを書くのも手頃な課題です。 最近の中学高校の数学の教科書からは $ p$ 進法の話題が消えてしまいましたが、 日頃使っている数の表現のしくみ (位取り記数法) を理解するという観点からも、 意義あることだと思います。 歴史をひもといてみると、 位取り記数法の歴史は案外新しく、 分かってみると簡単で当たり前に思えてしまうが、 決して自明な発明ではなかったことが分かります。 数学王ガウスは、 アルキメデスという天才がどうして位取り記数法を発明できなかったのか (もしそうなっていたら、数学は飛躍的に進歩していただろうに) と 不思議がっているくらい。


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Masashi Katsurada
平成17年7月20日