37 Mac のプリンターについて

(しばらく工事中。関係者以外立ち入り禁止。)

Mac のプリンターは CUPS でコントロール出来る (CUPS に少し書いた)。 WWW ブラウザー・インターフェイスを用いて設定・管理できる。

http://localhost:631/
にアクセスしてみよう。
図: http://localhost:631/にアクセスすると
Image CUPS

そこにアクセスして [Printers] タブをクリックすると、 その Mac で設定されているプリンターが見える。 「Webインターフェイスが無効になっています」と言われることがあるが、 その場合は、そこに書いてあるように、ターミナルで
ターミナルで
cupsctl WebInterface=yes
とすれば良い。


ターミナルから、 UNIX 伝統の lpr,lprm,lpstat, lp,cancel 等のコマンドが使える。

プリンターの名前はどうなっているか?
[chronos:~/work] mk% lpstat -a
nantoka_mind_meiji_ac_jp は 金 10/26 20:41:26 2018 以来の要求を受け入れ中
kantoka_mind_meiji_ac_jp は 月 10/22 16:10:03 2018 以来の要求を受け入れ中
[chronos:~/work] mk% m
このプリンター名は、CUSP では キュー名という。 プリンターを登録するときに、きちんと名前をつけておくこと (nantoka.mind.meiji.ac.jp というホスト名でプリンターの検索をしたら、それが名前になったようだけれど、 短い名前に変更してしておくのだったかな?)。


私は個人的に、PostScript プリンターが好みで、 2台の PostScript プリンターを持っている (OKI DATA の C5900dn, C841PS)。 テキスト・ファイルを PostScript に変換する、 Utashiro a2ps というフィルターを愛用している。 これは MacPorts では、sudo port install a2ps-j でインストールできる。 例えば
a2ps-j -p nantoka.txt | lpr -o sides=two-sided-long-edge
のようにして、 nantoka.txt というテキスト・ファイルが、 デフォールトのプリンターで印刷出来る。

こういう長いコマンドを打ち込むのは面倒なので
alias dlp='lpr -o sides=two-sided-long-edge'
のような別名定義をしている (この sides=two-sided-long-edge というオプションは lp でも使える)。こうしておけば
a2ps-j -p なんとか.txt | dlp
とすれば良い。

印刷時にプリンターを指定するには、 lpr では -P プリンター名, lp では -d プリンター名 のようにする。

注意     a2ps-j では、日本語については、 Ryumin-Light-H, GothicBBB-Medium-H というフォントを使うようになっている。

Ryumin-Light, GothicBBB-Medium は、いわゆるモリサワ・フォントで、 Apple LaserWriter II NTX-J で採用されて以来、 “標準” の日本語フォントとなっている。 現在では、 実際にモリサワ・フォントを搭載している PostScript プリンターは少なく (お高いので)、 モリサワ・フォントでない日本語フォントが搭載されているのが普通である。 そういうのは “PostScript互換プリンター” と呼ばれたりする (した?)。 そのようなプリンターでも、 Ryumin-Light と GothicBBB-Medium は適当な日本語フォントで代替してくれる。 よって
a2ps-j -p 日本語テキストファイル | dlp
で印刷できる。

ところで一つ問題がある。 日本語PostScript互換プリンターはそのように「気が利く」のだが、 「気が利かない」ソフトが少なくない。

例えば
a2ps-j 日本語テキストファイル > nantoka.ps
open nantoka.ps
とすると日本語部分が化ける (Hiragino-Sans-W3 と HiraKakuProN-W3 を使うようになる?)。

Ghostscript については、以下のような設定ファイルを用意することで、 Ryumin-Light-H, GothicBBB-Medium-H を別のフォントで代替することが出来る。

/opt/local/share/ghostscript/バージョン/Resource/Font/Ryumin-Light-H
%!PS-Adobe-3.0 Resource-Font
%%DocumentNeededResources: H (CMap)
%%IncludeResource: H (CMap)
%%BeginResource: Font (Ryumin-Light-H)
(Ryumin-Light-H)
(H) /CMap findresource
[(HiraMinPro-W3) /CIDFont findresource]
composefont
pop
%%EndResource
%%EOF
/opt/local/share/ghostscript/バージョン/Resource/Font/GothicBBB-Medium-H
%!PS-Adobe-3.0 Resource-Font
%%DocumentNeededResources: H (CMap)
%%IncludeResource: H (CMap)
%%BeginResource: Font (GothicBBB-Medium-H)
(GothicBBB-Medium-H)
(H) /CMap findresource
[(HiraKakuPro-W3) /CIDFont findresource]
composefont
pop
%%EndResource
%%EOF

桂田 祐史
2020-04-05