next up previous
Next: B. 線形計算とは Up: A. 線形計算ソフトウェアの発展 (駆け足説明) Previous: なぜ高い実行効率が得られるか


A..2 MATLAB とその互換システムの登場

MATLAB は EISPACK の開発にも関わった Cleve Moler が作成したシステムで、 彼が創立した MathWorks 社から販売されている。
MATLAB の特徴
  • インタープリター型言語である。そのため8
    • 対話的で使いやすいシステムになっている。
    • 注意深く利用しないと実行効率が低くなる9 (個々の命令の実行時に命令解釈のコストが必要なため、 繰り返し処理を多用すると計算時間が長くなりがちである)。
  • LAPACK などの各種数値計算ライブラリィを内蔵している (これらのライブラ リィ群へのインターフェイスであると理解すべきかもしれない)。
  • ベクトル、行列などのデータの型が始めから定義されているので、 命令が簡潔になっていて、プログラミングも楽になった 10

MATLAB をいかに評価するかであるが、筆者は最近

案外大したものではないか、ひょっとするとコロンブスの卵で大発明?
と考えるようになった。 このようなシステムを作るのは実は簡単で (実際、以下紹介するように 「真似」がたくさん出て来た)、しかし使ってみると分るが、 非常に便利である。 日本の数学界ではあまり人気がない (というか知られていない) ようであるが、 工学の世界では浸透している。

MATLAB は現在も改良が続けられていて、 行列計算関係では、 疎行列向けの処理反復法なども採り入れられている。 簡単な偏微分方程式のシミュレーションへの応用も十分可能なレベルに成長した。

MATLAB を後を追ったシステムがたくさん開発されたが、 MATLAB の言語仕様は「準標準」となっている。


next up previous
Next: B. 線形計算とは Up: A. 線形計算ソフトウェアの発展 (駆け足説明) Previous: なぜ高い実行効率が得られるか
桂田 祐史
2012-07-11