next up previous
Next: 3.3 コンピューターで「解く」とは Up: 3 方程式の数値解法 Previous: 3.1 イントロ

3.2 例題の説明

次の例題から始めます。


例題1: 二分法によって、方程式 $ \cos x - x=0$ の解を計算せよ。

例題2: Newton 法によって、方程式 $ \cos x - x=0$ の解を計算せよ。


この方程式は、一見シンプルですが、 式の変形で解を求めることは簡単ではありません (多分…不可能でしょう)。

一方、解が存在することを示すのは比較的簡単です。 実際 $ f(x)
:=\cos x - x$ とおいて、 $ f$ を少し調べてみれば、 この方程式にはただ1つの実数解があって、 それは区間 $ (0,1)$ にあることが分かります3$ f$ のグラフの概形は、大雑把に言うと、 $ y=-x$ をサイン・カーブ風に波打たせたものになっています。

\includegraphics[width=6cm]{eps/ex9406.ps}
コンピューターで描いたグラフを見れば、 $ f(x)=0$ が唯一の実数解を持つことは一目瞭然です。 この唯一の実数解を求めることを目標にします。


next up previous
Next: 3.3 コンピューターで「解く」とは Up: 3 方程式の数値解法 Previous: 3.1 イントロ
桂田 祐史
2012-05-16