3.3 数式処理とは

プログラミング言語 (計算機言語) の中には、数値や文字だけでなく、

数式をデータとして扱うことの出来る「数式処理言語」

と呼ばれるものがあります。 数式処理言語を使えるソフトウェアを数式処理系と呼びます。 現在、一般向けの数式処理系としては Mathematica, メイプルMaple が 双璧と言われています。

(その他に ミューパッドMuPAD², リデュース REDUCE³, Risa/Asir⁴, Macsyma⁵, MAXIMA⁶ などが有名。)

C や BASIC のようなプログラミング言語は、 プログラムの中では「数式」を書けますが、 scanf() や INPUT, PRINT, printf() 等で入出力可能なデータは、 数や文字列だけで、例えば -2/5 のような分数式の入力は出来ません。 またグラフを描くプログラムを作る場合に、範囲や、 分割数の指定等は実行時に入力出来ても、 グラフを描こうとしている関数自体は (普通の方法では) 入力できず、 プログラムの中に自分で埋め込むしかなかったわけです。 そういう意味では C や BASIC は不自由な言語であると言えます⁷。

Mathematica は、 グラフィックスやサウンドなども便利に扱えるようになっていて、 ひょっとすると「数式処理」とだけ 説明するのはもう間違いかもしれません。