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- (1)
-
は多項式なので、関数
は連続である。
特に で連続であるから、
- (2)
-
は有理式で、
分母が 0 にならない範囲
で定義された関数
は連続である。
特に
で連続であるから、
- (3)
- 有理関数で、 で分母が 0 になることに注意する。
,
とするとき、
,
であるから、
- (4)
-
のとき、
分子,
,
分母 であるから、
- (5)
- いわゆる不定形
である。
近づく方向を限定して考えてみると何か分かることがある。
軸に沿って近づけた場合
軸に沿って近づけた場合
2つの極限が一致しないので、
は存在しない。
- (6)
- これも不定形
である。
軸に沿って近づけた場合
この極限は存在しない
(右極限
と
左極限
は一致しない)。
ゆえに
も存在しない。
- (7)
- これも不定形
である。
軸, 軸や、 ( は定数) にそっての極限は、
すべて 0 であることが分かる。実際例えば
これから 0 に収束しそうだと見当をつけて証明を考える。
のとき右辺は0に収束するので
(これは極限の定義に戻れば簡単に示せる、
あるいは右辺
は と の多項式なので、
は関数として連続であり、
のとき
, としても良い)、
挟み撃ちの原理から
- (8)
- これも不定形
である。
,
,
, , とおくと、
であるから、
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Masashi Katsurada
平成23年6月2日