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2.1 実対称行列の三重対角化

(1)
Householder 変換または Lanczos 法により実対称行列を三重対角行列に相似 変換するプログラムを作成せよ (相似変換のための行列は求めなくとも構わな い)。
(2)
実対称三重対角行列に対して (その特性を十分生かして)、 べき冪乗法、逆反復法により、 絶対値が最大の固有値と絶対値最小の固有値を求めるプログラムを作成し、 (1) で作ったプログラムと結合せよ。
(3)
三重対角行列に対して、二分法により固有値を求めるプログラムを作成し、 実験せよ。


三重対角化のプログラムのテスト用のデータとしては、例えば

\begin{displaymath}
A=
\left(
\begin{array}{cccc}
1& 1& 1& 1 \\
1& 2& 2& 2 \\
1& 2& 3& 3 \\
1& 2& 3& 4
\end{array}\right)
\end{displaymath}

を用いよ1。 これを講義で説明した Householder 法2で三重対角化すると

\begin{displaymath}
P^{-1} A P=
\left(
\begin{array}{cccc}
1.0000000000& -1.7...
...148 \\
0& 0& -0.1237179148& 0.3571428571
\end{array}\right)
\end{displaymath}

となる。さらに固有値は

\begin{eqnarray*}
\lambda_1 &=& 8.290859369381589606621222410409759227\cdots, \...
...\
\lambda_4 &=& 0.28311858285794855689386265131696289625\cdots,
\end{eqnarray*}

となる。

プログラムの正しさに自信が持てたら大きな行列で実験してみること。


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Masashi Katsurada
平成17年8月22日