課題内容

自分で選んだ問題に対して、有限要素法によるシミュレーションを行い、 レポートする。

以下は、自分で問題を選ぶのは難しい、という人のために、 こちらから問題を指定した、というもの。 自分で問題を選ぶ、という人はやる必要ない。

2次元非圧縮ポテンシャル流の問題は、 ほどほどの難しさで良いと思う。

(この問題は、学部の授業「応用複素関数」で取り上げているため、 こちらが色々な資料、サンプル・プログラムを用意しているということ以外に、 流体の流れならば、 ある程度現象についての直観が働くだろう、ということを考えている。)


学部生向けの課題 「応用複素関数レポート課題2」 (これは今晩にも改訂される予定) をしっかりと解く、という感じ。

  1. (全員共通     なるべく2026/6/30 の授業中にやってしまって質問すること)
    $ \Omega$ を長方形領域 (正方形でも構わない) とする (詳細は自分で決めて良い)。 $ \bm{v}=\begin{pmatrix}1  2 \end{pmatrix}$ に対して、 $ \rd\Omega$ 上の関数 $ V_n$ $ V_n:=\bm{v}\cdot\bm{n}$ で定める。 ここで $ \bm{n}$$ \rd\Omega$ 上の点における外向きの単位法線ベクトルである。

    $\displaystyle \Laplacian \phi=0$   (in $ \Omega$)$\displaystyle ,\quad
\frac{\rd\phi}{\rd\bm{n}}=V_n$   (on $ \rd\Omega$)

    の解 $ \phi$ (速度ポテンシャルと呼ばれる) を求め、その等高線、 ベクトル場 $ \grad\phi$ (実は $ \bm{v}$ と一致するはず) を表示せよ。 以下の2つを参考にすればできるはず。
    (a)
    https://m-katsurada.sakura.ne.jp/labo/text/welcome-to-freefem/node8.html にある poisson-kikuchi.edp, poisson-kikuchi-square.edp が参考になる。 これらは、 正方形領域における Poisson 方程式の Dirichlet-Neumann 問題を解くプログラムである。
    (b)
    解の表示の仕方 (可視化) については、 https://m-katsurada.sakura.ne.jp/complex2-2026/report2026-2/node8.htmlにある sample0.edp が参考になる。
    curl -O https://m-katsurada.sakura.ne.jp/complex2/sample0.edp
    FreeFem++ sample0.edp
    
    これは円盤領域で一様流を解いたものである。
  2. 自分で長方形以外の領域 $ \Omega$ と、$ V_n$ を選び、 速度ポテンシャル $ \phi$ と流れ関数 $ \psi$ を求めて、 可視化する1$ \psi$ の等高線はいわゆる流線なので流れの様子がわかる。 $ \psi$ の求め方は、色々考えられるが、 例えば 「流線を描くために: 流れ関数 $ \psi$ を求める」 を参考にすること。

    $ V_n$ の選び方についての注意

    (a)
    (特に重要) まず $ \dsp \int_{\rd\Omega} V_n\;\D\sigma=0$ でなければならない (そうでないと解が存在しない2 非圧縮流体なので、流出・流入の量はつりあっているはず。)。
    (b)
    ($ \rd\Omega$ が滑らかな場合) 滑らかな解が欲しいなら、 $ V_n$ が不連続であるのはマズイ。(長方形領域の場合、 $ \bm{v}$ が滑らかであっても、 $ V_n=\bm{v}\cdot\bm{n}$ は不連続になることに注意。)
  3. $ \phi$ を求める問題は、全周 Neumann 問題であるから、 連立1次方程式の係数行列は特異になり、 Gaussの消去法などでは解けない。 しかし反復法 (例えば CG 法) では解が求められたりする (それを期待して \fbox{\texttt{,solver=CG}} としている)。 CG法で必ず解けるかどうか?(もし解けないことがあったら、 以下の説明を参考にして解き直してみて、それを報告する。) また、 $ \dsp\int_{\rd\Omega}V_n\;\D\sigma\ne 0$ とすると、 何がおこるか (わざと) 実験する。
    「Poisson方程式の全周Neumann境界値問題 (工事中)」
    https://m-katsurada.sakura.ne.jp/ana2026/nonopen/full-neumann.pdf



桂田 祐史