高橋秀俊, 森正武の研究として名高い2重指数関数型
積分公式 (double exponential formula) を解説する。
に
を満足する滑らかな単調増加関数
を用いて
変数変換
を施すと
この積分に台形公式を適用すると
をどう選択するのが良いだろうか?話を簡単にするために は
固定しておくことにする。 は無限和なので、実際の計算では
で代用することを考えると、
という誤差 (「項の打ち切り誤差」) を小さくしたいが、
そのためには とするとき、
は速く に減衰することが望まれる。ところがあまり急激に
が減衰すると、刻み幅 が相対的に大きくなり、逆に精度が
落ちると考えられる。離散化誤差
と がほぼ等しくなるところで無限和を切ると仮定して解析を
行うと、
(2.1) |
|
の形であるときにある意味で最適な公式が得られる (高橋秀俊&森正武)
2.3。
念のため: (2.2) はもちろん
を意味するが、それから が , のとき , に
急速に近づくことにもなる。
桂田 祐史
2016-03-13