6.3.1 双正則, Riemannの写像定理

関数論で基本的な Riemann の写像定理を説明する (1次分数変換のとき、一瞬顔を出した)。


\begin{jdefinition}[双正則]
$U$ と $V$ は $\CC$ の領域, $\varphi\col...
...射かつ
$\varphi^{-1}$ も正則であることをいう。
\end{jdefinition}

数学では、しばしば同型写像, 同型という概念が登場する。 双正則写像は関数論としての同型写像と言える。


\begin{jtheorem}[Riemannの写像定理, 1851年]
$\Omega$ は $\mathbb{C}$ ...
...hbb{C}\relmiddle\vert
\vert z\vert<1\right\}$ が存在する。
\end{jtheorem}

証明は省略する (例えば Ahlfors [1], 高橋 [2] を見よ)。


$ \varphi$ のことを、 領域 $ \Omega$ の等角写像、 あるいは領域 $ \Omega$ の写像関数と呼ぶ。


いくつか簡単な形の領域の写像関数を、 1次分数変換で具体的に求めることができる (簡単なものしか紹介していない)。

$ \mathbb{C}$ の単連結領域で $ \mathbb{C}$ と異なるものは、 関数論的には円盤領域と同型である、 ということになる。


\begin{jcorollary}
$\mathbb{C}$ 内の単連結領域で $\mathbb{C}$ とは異なるものは互いに同相
(位相同型) である。
\end{jcorollary}

証明. $ \Omega_1$, $ \Omega_2$ $ \mathbb{C}$ とは異なる $ \mathbb{C}$ の単連結領域とすると、 双正則写像 $ \varphi_1\colon\Omega_1\to D(0;1)$, $ \varphi_2\colon\Omega_2\to D(0;1)$ が存在する。 このとき $ \varphi_2^{-1}\circ\varphi_1\colon \Omega_1\to\Omega_2$ は 双正則である。 特に同相写像であるので、$ \Omega_1$$ \Omega_2$ は同相である。 $ \qedsymbol$ $ \qedsymbol$



桂田 祐史