2.2.3 複合Simpson公式

$ [a,b]$$ m$ 等分して、$ [a_j,b_j]$ ( $ j=1,\dots,m$) で Simpson公式 ($ [a_j,b_j]$ の中点も使うことになる) を用いて、 それらの和を取る。

(17) $\displaystyle S_{2m}=\frac{h}{3} \left( f(a)+2\sum_{j=1}^{m-1}f(a+2jh)+4\sum_{j=1}^m f(a+(2j-1)h)+f(b) \right), \quad h:=\frac{b-a}{2m}.$

複合 Simpson 公式, 複合 Simpson 則、あるいは単に Simpson 公式とよぶ。

じつは

(18) $\displaystyle S_{2m}=\frac{T_m+2M_m}{3},\quad T_{2m}=T_m+M_m$

という関係がある。これはときどき使うことがある。

(つぶやき: 中点公式の誤差は、台形公式の誤差と符号が逆で、 絶対値はほぼ $ 1/2$ となっていることが多い。 そこで、 中点公式と台形公式を $ 2:1$ に内分して作った公式の精度が高いことが期待できる。 それが実は Simpson 公式である、ということになる。)



桂田 祐史