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2.2 $B$ が正則な場合に使える、ある素朴な方法

$B$ が正則な場合、$\wt A=B^{-1}A$ とおくと、

\begin{displaymath}
\wt A x=\lambda x
\end{displaymath}

となる。


\begin{jproposition}[$B$ が正則な場合]
$A$, $B$ は $n$ 次正方行...
...し $I$ は $n$ 次単位行列である。
\end{enumerate}\end{jproposition}

そこで $(A,B)$ の一般化固有値 $\lambda$ の (代数的) 重複度

\begin{displaymath}
\det(\lambda I-B^{-1}A)=0
\end{displaymath}

の重複度によって定義する2。 これから $(A,B)$ の一般化固有値も重複度を考えてちょうど $n$ 個だけ 存在することが分かる。


\begin{jremark}[計算向きの方法ではない]
$A$, $B$ が対称であっ...
...模な問題でない限り問題外であろう\footnotemark )。
\end{jremark}


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桂田 祐史
2014-05-27