振幅が である単振り子の周期は ( が 0 から に変化するのに要する時間の 倍だから)
ただし は を母数とする第1種完全楕円積分である:
これと単振動の周期
との比
を具体的に計算してみよう。
つまり でほぼ % しかずれていない。 さすがに になると % ほどずれている。
であるから
(度) | |
0 | 1.000000000000000 |
10 | 1.001907188143217 |
20 | 1.007669025791545 |
30 | 1.017408797595956 |
40 | 1.031340519130037 |
50 | 1.049782960623032 |
60 | 1.073182007149365 |
70 | 1.102144909639270 |
80 | 1.137492559923922 |
90 | 1.180340599016096 |
100 | 1.232229196737520 |
110 | 1.295339998876550 |
120 | 1.372880500618350 |
130 | 1.469819325894477 |
140 | 1.594446101177228 |
150 | 1.762203729503756 |
160 | 2.007507401244124 |
170 | 2.439362719673885 |
179 | 3.901065160389150 |
図 5 は、 これをグラフにしたものである。 はあまり現実的な振り子の運動と言えないから、 の場合のみ注目すると、 振り子の等時性はほどほどの精度で成立する、と言えそうである。
(振り子の等時性が成り立たないことは実験してみれば分かる、 という人がいるけれど、 かなり真剣に取り組まないとはっきりしないのではないか? と思う。)
桂田 祐史