6 メモ

和算に関係する文献の名前をいくつか。

九章算術 (Nine chapters)
古代中国の数学書。 著者、執筆された年代ともに不明だが、 1世紀の後漢の時代には存在していた。 秦・漢の数学知識の集大成とも言われている。 魏の数学者りゅうき劉徽による注釈が有名。 唐の時代の算学で使われた教科書「算経十書」の一つ。 日本には平安時代に輸入された。
そんしさんけい孫氏算経
南北朝時代(439〜589)の中国で書かれた。 算木、開平法、中国剰余定理 (ネーミングがひどいという説もあり、 某先生は「孫氏剰余定理」とか言っていた)。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1147712
算学啓蒙
中国元代の朱世傑が著した (1299年)。天元術(1元代数方程式)。 1299年刊。
じんごうき麈劫記
よしだみつよし吉田光由 (1598-1673) により 1627 年 (寛永4年) 刊。 江戸時代のロングセラー数学書。
発微算法
関孝和 (1642-1708) により1647年刊。
綴術算経
たけべ建部かたひろ賢弘 (1664-1739). 「発微算法演段諺解」, 「綴術算経」。 関孝和、兄の建部かたあき賢明と3人で「大成算経」を著す。
綴術算経については、卒研で何度か採り上げられた。 卒研資料室内の 「円周率」のページ を見よ。

桂田 祐史
2019-03-01