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3.7 GLSC

龍谷大学のボランティアにより開発された GLSC (graphic library for scientific computing) は、若干の癖はあるが、2 変数関数の等高線や鳥瞰図 を簡単に描けるサブルーチン・関数がそろっているので、重宝する。

GLSC は「メタファイル」という形式でグラフィックスを記録するが、これ を PostScript 形式に変換するために g_out というコマンドが用意さ れている (詳細は GLSC のマニュアル7を見よ)。

ポートレイト形式でセーブするためのオプション -v は使用する頻度が 高いと思われる8。 例えば Meta という名前のメタファイルがあるとき、
メタファイルから PostScript 形式への変換
    g_out -v Meta

とすると、Meta.ps という名前の PostScript ファイルが出来る。

線の太さや文字の大きさなどの情報は PostScript に変換すると消えてしまうが、 例えば使用している文字をすべて大きくして構わないのならば、 直接 PostScript ファイルを編集して直すことが比較的容易である。

出来上がったファイルの BoundingBox 情報はかなり甘い (余白が多い) ので、 toeps, ps2epsi などのコマンドで修正するとよい。

カラー PostScript 形式でセーブするには、Adobe Illustrator 形式での セーブを意味する -i オプションを使うと良いが、 この場合は toeps コマンドがうまく動作しない。 ps2epsi コマンドを試すか、マニュアルで修正すると良い。

熱方程式や波動方程式のように、時間発展する系の数値計算結果を可視化した場 合、一 つのメタファイルに複数の図が記録される。このとき、一枚の紙に複数 の図を 連ねて表示する「紙芝居」を作るには、-f 行の数 , 列の数-m 倍率 というオプションを使うとよ い。例えば
1 ページに複数の図を押し込む
   g_out -vfm 4,3 0.4 Meta

とすると、1 ページあたり 4 段(行?) 3 列、全部で 12 の図が入った PostScript ファイルが出来る。


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Masashi Katsurada
平成21年2月28日