http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/labo/report/open/2004-yoshiwara.pdf で公開中 である。
内容はタイトルの通りである。 円柱ならば円柱座標という極座標に毛の生えたものが使えるので、 ほどほどの難易度の課題であろう、というヨミである。 同次 Dirichlet 境界条件の場合の熱方程式の解の公式は、 有名なテラカンにも載っているが、 Neumann 境界条件や Laplace 方程式についての記述を目にしたことはなかった。 吉原君は Bessel 関数を勉強して、 テラカンの内容を解読した後に、 Laplace 方程式の Dirichlet 境界値問題を解いた。 へえ、変形 Bessel 関数が出て来るのか (卒研で初めて遭遇と思ったら、 初代挑戦者松本英久君 (1996年度卒研生) のレポートにあるのを発見。 やはり彼は偉かった。)。 残念ながら数値シミュレーションには到らなかったので、 それについては挑戦者が登場するのを待ちたい。
最近、 円柱、球などの簡単な領域における 熱方程式、波動方程式、Laplace 方程式の厳密解と数値計算について、 出来ることは片付けてしまおう、と考えるようになった。 この手の「各論」にのめり込みすぎるのは時代錯誤であるが、 その反対に長方形や直方体領域以外は実例なしという簡素化はやりすぎだと 感じるようになったからである。