17 TEX で (ちょびっと) ギリシャ語の入力

TeXLive 2018 で、文字コードの扱いに変更があった。

入力エンコーディングの既定値を UTF-8 にする
それは普通の人にはほとんど影響がないと考えられていたようだけど、 トラブルのデパートである私はもろに影響を受けた。

QED の由来を説明する文章の中で、UTF8 で ὅπερ ἔδει ποιῆσαι と書いていて、TeXLive 2017 までは platex で問題なく処理できていたところが、 TeXLive 2018 ではひっかかるようになった。 アクセントのついていない文字の入力・表示は特に問題ないのだが (\pi\varepsilon\rho, \delta\varepsilon\iota, \delta\varepsilon\ ~\iota\xi \alpha\iota とかすればいいよね)、 アクセントが問題である。

「latex でギリシャ語の入力(ver2)」 から素晴らしい情報を得ることが出来た。

% プリアンブルに次の3行
\usepackage{textgreek}
\usepackage[utf8x]{inputenc}
\newcommand{\textgreek}[1]{\begingroup\fontencoding{LGR}\selectfont#1\endgroup}

…文章の中で、\textgreek{$ $ } と書いていて、…

二重のアクセントがないところは \textgreek{per dei de\~ixai} で済む。 実に簡単だ。

二重のアクセントのついた文字が二つ (ὅ, ἔ) あるが、 \textgreek{} の中に UTF8 でそのまま入力できた。 それで ὅπερ ἔδει ποιῆσαι となる。


ちなみに QED のもととなったギリシャ語の字句が何であるかについて、 ウィキペディアとWikipediaでは説明に違いがある。 Wikipedia を読むと、ウィキペディアの方が間違っているであろうことが分かる。 英語が読めないのかなあ。

桂田 祐史
2020-04-05